11月も下旬に入り、乾燥注意報を天気予報でも見かけるようになりましたね。 そんな乾燥が進む今の時期を七十二候は11月22日から虹蔵不見( にじかくれてみえず)と呼んでいます。 虹が現われる条件は「雨」と「太陽の光」ですが、太陽光が弱まり空気が乾燥するこの時期には条件がそろうことがまれで、虹ができることが少なく、虹ができた場合もうっすらと弱々しくすぐに消えていき
朝晩の冷え込みが一段と厳しくなり、暖房機器を準備されたという方もいらっしゃることでしょう。明日11月7日は「立冬」、暦の上でもう「冬」となります。 そんな冬の始まりの11月7日~11日を七十二候では山茶始開(つばきはじめてひらく)と呼んでいます。 ここに出てくる「つばき」は「さざんか」のことで、山茶花(さざんか)が咲き始める頃を表した言葉です。 「山茶花」と「
朝晩の空気が一段と冷たくなってきました。 この時期を初めて霜が降りる(おりる)頃として七十二候では10月23日~27日ごろを霜始降(しもはじめてふる)と呼んでいます。 空気中の水蒸気が水にならずに氷の結晶になったものが霜です。 結晶が空気中でできると雪、地上でできると霜となるのです。 霜は「気温が4℃以下」で「風が弱い」などの条件がそろった時に降りると言われて
10月もちょうど折り返しです。 10月18日から七十二候では「秋の虫が戸口で鳴く頃」を意味する「蟋蟀在戸 きりぎりすとにあり」となります。 現在では「蟋蟀」は「コオロギ」と読みますが、昔は秋に鳴く虫の総称として「キリギリス」と呼んでいたようです。 この「蟋蟀在戸」という言葉は中国最古の詩篇『詩經』に記載された漢詩『豳風(ひんぷう)』から引用されています。『豳風
早いもので9月も残すところ2週間を切りました。 七十二候では今日から22日までを玄鳥去(つばめさる)と呼んでいます。 玄鳥去は4月の玄鳥至(つばめきたる)と対になっている候で、春先「玄鳥至」の頃に南の国から日本へやってきたつばめたちが子育てを終え、冬を前にして再び暖かい南の国へ戻っていく季節を表しています。 つばめたちの移動先は日本から数千キロも離れたマレーシ
雨が上がるごとに夏の景色が薄らいで秋に近づいていくようです。 9月も中旬に入り13日から17日までを七十二候では鶺鴒鳴 (せきれいなく)と呼んでいます。 鶺鴒(セキレイ)は尾を上下に振りながら歩く特徴的な姿から「イシタタキ」「ニワタタキ」とも呼ばれています。また結婚式場や婚礼の調度品にセキレイが描かれているのを目にされたことがあるかもしれません。 『日本書記』
8月も最終週となりました。連日続いた「暑さ」も思い出の一つとなった今年の夏ですが、朝晩の空気には少しずつ秋の気配が感じられるようになってきました。 七十二候でも8月28日から9月1日までの時期を、ようやく暑さが収まる頃として天地始粛(てんちはじめてさむし)と呼んでいます。 といっても、日中の日差しはまだまだ強く、涼しい時間との気温差が大きくなります。 また野原
お盆休みも暑い日が続いています。 お盆が始まる13日から17日までを七十二候では「寒蝉鳴 ひぐらしなく」と呼んでいます。 夏に鳴くセミにはいくつかの種類があり、鳴く順番が大体決まっています。 7月に入ってまず「にー」と聞こえてくるのはニイニイゼミの鳴き声です。 梅雨が明ける頃に「カナカナカナ」鳴きだすセミが七十二候に出てきたヒグラシです。 ジリジリジリと油で揚
7月も後半に入り、内陸部などではここ数日、35度を超える猛暑日が続いています。 屋外では、運動や直射日光を避け、日傘、帽子を使う、水分、塩分のこまめな補給を心掛ける、など、熱中症対策に十分ご注意くださいませ。 さて、七十二候では7月18日から22日頃を鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)と呼び、春に生まれた鷹の幼鳥が飛び方や獲物の捕り方を学ぶ頃を表しています。
七十二候では7月12日から17日を蓮が美しい花を咲かせる時期として、蓮始開(はすはじめてひらく)と呼んでいます。 「蓮は泥(でい)より出でて泥に染まらず」という中国の言葉が表すように、泥の中にあっても美しく優雅な花である蓮は、その清らかで高貴な印象からから極楽浄土の花とも考えられてきました。 東京上野の不忍の池を始め、これから全国各地の名所で見頃を迎えますが、