そもそも「ハリ」とは？

人間の皮膚は「表皮（ひょうひ）」「真皮（しんぴ）」「皮下組織（ひかそしき）」の3つで構成されています。

中でも真皮は肌のハリにとって重要な組織です。真皮はコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸などの成分で構成されており、これらの成分が十分に生成・維持されている状態だと肌にハリが出てきます。

近年はコロナ禍でのマスク生活、スマホの使用時間が増えたことで表情筋が衰えやすくなり、ハリが失われるまでの期間が早まっているともいわれています。

ハリがなくなる原因

加齢

肌の弾力や潤いに欠かせない成分として、コラーゲンやエストロゲンがあります。

これらの成分を生成する力は18歳頃がピークといわれており、加齢とともに少しずつ減少していきます。その結果、肌のハリが失われてしまうのです。また、生成量の減少だけでなく、硬い状態に変化します。

紫外線や脱水による乾燥

紫外線を浴び続けると皮膚のコラーゲンが減少し、肌のハリが失われます。

また、紫外線は肌の乾燥を引き起こす原因の一つです。ハリのある肌には十分な水分が必要ですが、紫外線のダメージを受けると水分が蒸発し、乾燥してしまいます。

生活習慣の乱れ

偏った食生活や睡眠不足など、生活習慣の乱れも肌のハリが低下する原因です。

例えば、糖分を過剰摂取するとコラーゲンやエラスチンを含むタンパク質と結び付き、細胞にダメージを与える現象が起こります。この現象により、肌だけでなく全身の老化が進むともいわれています。

また、睡眠不足はターンオーバーの周期を乱し、肌の不調につながってしまいます。そのため、質のよい睡眠も美しい肌を保つために重要です。

肌にハリを与えるためにできること

肌の潤いを保ち、ハリの低下を防ぐには対策が必要です。

こちらでは、肌を美しく保つためにできる対策をいくつかご紹介いたします。

紫外線・乾燥対策

紫外線と乾燥は肌に悪影響を及ぼします。外出時や日差しが当たる場所にいるときは、紫外線対策が欠かせません。帽子やアームカバー、日焼け止めクリームなどを活用して紫外線から肌を守ります。

また、洗顔後のスキンケアも大切なポイントです。洗顔後は肌が乾燥しやすいため、化粧水や美容液、クリームなどでしっかりと保湿します。

乾燥対策としては他にも、水分補給や加湿器の活用などが挙げられます。水分は身体の内側・外側どちらからも積極的に取り込むことを心がけましょう。

食生活の改善

肌の潤いを保つ際に必要な栄養素の一つがタンパク質です。タンパク質の中には細胞にハリを与えるコラーゲンが含まれています。

タンパク質を多く含む食材には、肉類、魚介類、卵、チーズ、大豆製品などがあります。毎日の食事で取り入れるとよいでしょう。

生活習慣の改善

バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠と適度な運動を行うことで肌のハリをキープできます。十分な睡眠は成長ホルモンの分泌を活発化させ、日中に受けた紫外線などによるダメージを和らげます。

適度な運動も美肌作りに重要です。体内の血流を促進させ、肌のターンオーバーを整えます。