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旬の「春菊」でウィルスに負けない「免疫力」

明日19日から二十四節気は「雨水 うすい」に入ります。雪が雨となり大地の氷が解けて農耕の準備が始まる時期です。

七十二候は19日から23日まで雨水の初候「土脉潤起 つちのしょう うるおい おこる」となります。

早春の雨や溶け出した氷によって大地が潤い植物が芽吹き始め、土の中で眠っていた動物や虫たちが起き出して大地に活気が戻ってきます。

春は少しずつ近づいているようですが、春が来る前に食べておきたい今が旬の高級魚と言えば「アンコウ」でしょう。「西のフグ・東のアンコウ」と呼ばれる冬の味覚の代表・アンコウの旬は水温が低くなり身が締まる12月から3月。

春先の産卵に向けて大きくなるこの時期のアンキモ(アンコウの肝臓)の、舌の上に溶け出すクリーミ-な旨味は海のフォアグラとも称されます。

アンコウの身は脂肪が少なく低カロリーで良質なタンパク源であることに加え、皮にはコラーゲンがたっぷり含まれるなど実は女性に嬉しい食材なのです。

鮮魚売り場で見かけることができたら、今シーズン最後のアンコウ鍋はいかがでしょう。さて、皆さんのご家庭で鍋料理をする際に鍋にはどんな野菜を入れますか?

白菜、ネギ、しいたけ・・・アンコウ鍋にも入っている鍋の定番野菜「春菊」。実は今「免疫力を高める」パワーを持つ「春菊」が注目されています。ウィルス感染が心配なこの時期、免疫力アップに役立つ旬の「春菊」についてご紹介しましょう。

 

ウィルスから身を守るあなたの「粘膜」を簡単チェック

 

私たちの体に備わっている免疫の仕組みは


①粘膜免疫

ウィルスや細菌、花粉などが体内に侵入することを防ぎ、体の外に出す
口の中、鼻の中、気管、胃や腸、膀胱や子宮、性器などの粘膜

 

②全身免疫

体内に侵入(感染した状態)してしまったウィルスや細菌を捕まえて攻撃する
発熱、下痢など

という2段階になっています。

 

ウィルスや細菌からの感染を防ぐためには、体の粘膜が健康な状態にあることが何よりも大切です。あなたの「粘膜健康状態」をチェックしてみましょう。

 

□ 目が乾燥している

□ 口内炎ができやすい

□ 口臭が気になる

□ 花粉症の季節が辛い

□ 胃が荒れやすい

□ 便秘や下痢を繰り返している

□ 膀胱炎になりやすい

□ 夜の9時以降に食事をすることがよくある

□ 入浴は湯船につからずシャワーで済ませる

□ 睡眠時間が少ない

 

3つ以上当てはまった場合は、粘膜が健康な状態にない可能性があります。風邪をひきやすくなり、インフルエンザに感染する危険性が高くなります。

 

免疫力を高める「春菊」のパワーとは?

 

「春菊」はキク科の植物で、一般的に秋に咲く菊の花に対し、春に花を咲かせることから「春菊」と呼ばれるようになりました。11月から3月が旬とされ、平成30年の生産量を見ると1位は千葉県で、大阪府、茨城県が続きます。苦みが苦手という人もいますが、産地によっては甘いもの、くせがないものなど特徴に違いが出ます。注目される春菊の効能を見ると

 

✓皮膚や粘膜を保護する→免疫力向上、美肌効果

βカロテンは体のなかでビタミンAに変化して皮膚の粘膜を保護するため、ウィルスや細菌、花粉などが体内に侵入することを防ぎます。その結果免疫力が向上し、風邪やインフルエンザの予防に効果的です。また皮膚を保護する働きがあるため、肌荒れを防ぎ美肌効果が期待できます。

 

春菊に含まれるβカロテンの量は「ほうれん草」や青汁の原料となる「ケール」より多くなっています。今「春菊」が注目される理由はここにあります。

 

✓ナトリウムを排出→むくみの予防

春菊に含まれるミネラルの一種カリウムが、体の中の水分バランスを正常に保つ働きをします。そのためむくみが解消されます。血圧の上昇を抑えるので高血圧の予防にも効果が期待できます。

 

✓カルシウム→免疫力向上、骨粗しょう症の予防、精神安定

春菊にはカルシウムが含まれています。カルシウムは体内にウィルスが侵入した後の全身免疫において重要な役割を果たすため、カルシウムを摂ることは免疫力向上につながります。春菊にはビタミンKが含まれていますが、ビタミンKにはカルシウムを骨に定着させる働きがあるため、骨粗しょう症の予防などの効果がさらに高まるとされます。

 

「春菊」のパワーをさらにアップする美味しい組み合わせ

 

春菊を茹でるとβ-カロテンの量が2倍になります。また加熱した場合でもカルシウムの含有料は変わりません。1日の必要摂取量1/2束(約100g)が食べやすくなる、お鍋やおひたしもお薦めです。

 

(旬の高級魚を使った「アンコウ鍋」)

実は、アンコウの肝臓「アンキモ」に含まれるビタミンA(粘膜の保護する)は「うなぎ」をぬいて魚類の中ではダントツの多さです。身も肝も全てを丸ごと使った「アンコウ鍋」に春菊を入れればこの冬を元気に乗り切る「パワー鍋」の完成です。

 

(オメガ3で強力粘膜細胞をつくる「石狩鍋」)

オメガ3という油を材料にして作られた粘膜細胞は細胞そのものが強力で外部からの攻撃に対しても強いとされています。オメガ3は鮭やマグロ、えごま油、アマニ油、クルミ、緑黄色野菜、豆類に含まれています。鮭と春菊を使った「石狩鍋」はいかがでしょうか?

 

 <2人分材料>

・鮭 () 2切れ

・白菜 (300g) 1/8

・春菊 1

・しいたけ 2

・木綿豆腐 150g

☆水 800ml

☆味噌 50g

☆料理酒 大さじ2

☆みりん 大さじ2

☆顆粒和風だし 大さじ1

・有塩バター 20g

・黒こしょう 適量

 

①芯の部分をそぎ落とした白菜は葉を4cm幅に切る。春菊は4cm幅に切る。軸を切り落としたしいたけは中心に十字の飾り切を入れる。木綿豆腐は4等分に切る

② 鮭は4等分に切る

③土鍋に☆の材料を入れて中火にかける。煮立ってきたら②の鮭を入れて蓋をし3分ほど煮る

④鮭に火が通ってきたら①の材料を入れてしんなりするまで中火で加熱する

⑤ 仕上げに有塩バターと黒こしょうを振り完成

 

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