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「湿邪」によるむくみ、だるさの改善に薬味がおすすめ

5月も残すところ3日となり、1年の折り返し地点となりました。

七十二候では531日~64日ごろの麦秋至(むぎのときいたる)と呼ばれる時期です。

北海道の麦畑ではそろそろ麦の穂が出始める頃です。

小麦畑は6月から7月にかけて濃い緑が徐々に黄色に色づき、7月下旬ごろ黄金色に染まります。

爽やかな夏の風に揺れる麦畑は圧巻の美しさで、この季節の北海道旅行では外すことのできない人気の絶景スポットです。

季節はいよいよ夏に近づきますが、本格的な夏を迎える前に私たちを憂うつな気分にさせるのが雨の季節です。

湿度の高いこの時期は体が重く、なんとなく体調がすぐれないと感じる季節ですが、それは体の中にたまった余分な湿気が原因かもしれません。

この体の中の余分な湿気「湿邪」を取り除く「薬味の力」に注目してみましょう。

 

体に溜まる過剰な湿気「湿邪」

 

中国の伝統医学「中医学」では気候の変化が招く病気の要因を6つに分類し、

 

・風邪(ふうじゃ)

・寒邪(かんじゃ)

・暑邪(しょじゃ)

・湿邪(しつじゃ)

・燥邪(そうじゃ)

・火邪(かじゃ)又は 熱邪(ねつじゃ)

 

と呼んでいます。

 

湿度が高くなる季節に私たちの不調の原因となる「湿邪」は、体に溜まる余分な湿気で、体の下の方に溜まってくるので、体が重く感じられる、だるい、水分の停滞によってむくむ、胃が重く苦しいなどといった症状で現われます。

「湿邪」は外から入ってくる「外湿」と、体内から生じる「内湿」に分類されます。

 

◎外湿

 

梅雨の季節の雨や高温多湿の環境など、外からの要因で水分が溜まる「外湿」は、頭痛や眠気、全身のだるさ、むくみ、疲労感、皮膚のトラブルなどを引き起こします。

 

頭痛や体のだるさがが「外湿」による不調の特徴です。

 

◎内湿

 

体質的に代謝が悪いところへ、冷たい飲み物や甘い食べ物、生ものなどを好む生活習慣が引き起こす水分の滞留「内湿」は、食欲不振や胃もたれ、下痢などの他、関節痛やむくみなども引き起こします。

 

胃腸の不調が「内湿」の特徴です。

 

薬味の持つパワーで湿邪対策

 

体に溜まった余剰な水分によって、体はむくんだり、重く感じたりするだけでなく、血行不良が起こり冷えを招きます。

水分を排出するためには利尿作用や発汗効果の高い食材、体を温める効果が期待できる食材を摂りいれることも必要ですが、湿気も冷えも取り除きすぎると、気温が高くなる季節に体が熱を持ちすぎて、バランスが崩れてしまいます。

体の湿気を取る→うるおす、体を温める→冷やす、適切な食材を「薬味」として使うことで、食材の持つ作用のバランスを簡単に整えることができます。

また、薬味には言葉の通り様々な薬効的作用があるとされます。

 

・食欲増進と消化促進
・肉や魚などの臭みを薬味の香りや成分が抑えることで味を整える

・殺菌作用で食中毒の予防


薬効的作用に加え、薬味によって食材の美味しさが増し、薬味の色合いが加わることで彩りも鮮やかになります。

 

湿邪に有効な代表的な薬味の特徴

 

◎生姜

生姜の辛味はショウガオールとジングロン、香りはシネオールなどの精油成分によるもので、この辛味と香りの成分に生姜の薬効があると言われています。

消化酵素の分泌を高めて消化吸収をよくし、保温作用もあるので「内湿」タイプの湿邪に効果的です。

 

◎みょうが

精油成分には大脳皮質を軽く刺激して頭をスッキリさせる作用や、発汗、血液循環などの機能を促す作用があるので「外湿」タイプの湿邪に効果的です。

 

◎ねぎ

白い部分の多い根深ネギ(白ネギ、長ネギ)、緑色の葉が多い葉ネギに分けられますが、薬味に使われることが多い葉ネギの方が、糖質を除くすべての成分が根深ネギよりも優れていて、とくにビタミンCは約4倍、A100倍以上となっています。

一方で根深ネギの軟白部には、消化器官を刺激して消化機能を高めるアリシンなどの硫化アリルが含まれているので「内湿」タイプの湿邪には白ネギを薬味にすることでより高い効果が期待できます。

 

薬味を使った美味しいレシピ

 

◎頭痛や体のだるさの原因「外湿」を改善するレシピ

 

【きのこの和風パスタ 1人前】

 

①エリンギ100gを3cm薄切りにし、赤唐辛子(1/2本)種を取っておく。

②鍋に水250ml、塩を少々、オリーブオイル 小さじ1を入れて沸騰させる。

③パスタ1人前を時間通りに茹でる。

④茹でている間に別のフライパンですりおろしニンニク・生姜、赤唐辛子ときのこをオリーブオイルで炒め、塩コショウとしょう油大さじ1/2で味付けをする。

⑤茹で上がったパスタを④のフライパンにいれて混ぜ合わせる。

⑥お皿に盛り付けたら、ねぎ、大葉、みょうがをお好みでトッピングする。

 

唐辛子・にんにく・しょうがには利尿作用が、生姜・ねぎには余分な水分を排出する働きが期待できます。

 

◎胃腸の不調の原因「内湿」を改善するレシピ

 

【簡単キーマカレー 3人前】

 

①にんにく・生姜ひとかけをみじん切りにし、サラダ油をひいたフライパンで炒める。

②豚ミンチ500gをフライパンに加えて塩コショウ・シナモンパウダーを適量加える。

③玉ねぎ大2個分をみじん切りにし、水分が無くなるまでフライパンで炒める。

④玉ねぎを②のフライパンに入れてローリエ1枚を加えて炒める。

⑤トマトの水煮缶を200g加えて加熱する。

⑥フライパンにガラムマサラ小さじ2、ターメリック小さじ1、チリパウダー小さじ1、クミン 小さじ1、コリアンダーパウダー小さじ1、塩小さじ1/4を加える。

⑦弱火でさらに10分煮込んで上にバジルをかければ完成。

 

生姜・にんにく・シナモン・ターメリックは体を温め、バジル、コショウは湿気を取り除く働きがあります。お好みでタマゴの黄身を乗せると、必須アミノ酸なども一緒に摂れます。

 

胃を冷やして胃の温度が1℃下がると元に戻るまで45時間が必要とされ、その間は体の代謝や免疫力が著しく低下すると言われています。

湿邪の不調に悩まされる時期は体を冷やす冷たいもの、生ものなどの体に湿をもたらす食べ物は控える必要がありますが、冷奴やざるそばなどの体を冷やす作用が高い食材も、体を温める効果が高い「生姜」、消化機能を高める「ねぎ」、発汗作用のある「みょうが」などの薬味を一緒に摂ることで、食材の持つ作用をやわらげながら、美味しく頂くことができるのです。

 

当サロンならではのメニューを組み合わせた贅沢なトリートメント、ストレスバスターはオールハンドにこだわるカージュラジャの和みのボディ&フェイシャルトリートメントです。

湿邪の特徴でもある「むくみ」の症状を、プロのハンドマッサージで丁寧に取り除いていきます。気になる症状がある方はぜひご利用ください。

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